隣に…

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32 私の涙に気がついた 一颯が 「何、泣いてるんですか?」 食べる箸を止め 私の傍に来て 抱きしめてくれた ただ 涙が流れていた だけなのに 「うっ…ヒクっ… 蒼井くん…が悪い 変なこと言うから…うっ…うっ」 人のせいにするなんて 最低な私 「はい…俺のせいに していいですから… 泣きたい時は 思いっきり泣いてください。」 そう言われて プチっと 心の糸が切れた… 「わぁあああん…」 年上とか年下とか 関係ない… 私は一颯の胸の中で 思いっきり泣いた… 「うっ… ごめん…蒼井くんは… うっ…悪くない…」 「はい…わかってます…」 「ありがとう…」 私は蒼井くんから 離れた 「いいえ… 本当に大丈夫ですか?」 「大丈夫だと思う…」 「泣いてる時に 狡いかもしれないですけど、 俺は全部ひっくるめて 静さん好きですし、 受け止められます。」 「蒼井くん?」 「何ですか?」 「私には 蒼井くんみたいな人が 必要なのかも…」 「本当ですか? 嬉しい言葉です。」 「ギュッとしてくれる?」 「喜んで!!」 一颯は 大きく両手を広げた 「ちょっと… それはオーバーじゃない?」 「えっ? そうですか?」 私が戸惑ってると 思いっきり ギュッとしてくれて どさくさに 紛れて 頬にキスしてきた一颯… ………
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