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「蒼井くん、
…勝手にキスしたらダメだよ?」
「許可を得ればイイですか?」
「何それ…」
「静さん、…俺が
昨夜、言ってたこと覚えてます?」
「異動願いのこと?」
「…はい。逃げないで
ちゃんと、話聞いてくださいね。」
「…うん。蒼井くんには
沢山、助けてもらったから
話は聞くよ。」
私たちは
食べかけの
夕飯を食べ始めた…
すっかり冷めてしまったけれど…
……
…
休み明け…
一颯とは
仕事で顔を合わせるけど
いつもと
同じ態度…
「蒼井くん、居る?」
部長に呼ばれて
一颯は
デスクから離れ
部長の後ろをついて行く…
私は
なんとなく嫌な予感がした…
多分…そうなんだろう…
何で…
私はダメで
一颯はイイの?
しまいには…
男に生まれてくれば
良かったとさえ
思ってしまっている自分がいた
仕事に集中しなきゃ…
私はパソコンに向かって
仕事を始めた…
一颯は暫く
戻って来なかった…
戻ってきたのは…
夕方5時を回る頃…
………
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