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一冊の本
誰でも生まれながらに、一冊の本を持っている。
それは初めは真っ白で、何ページあるかもわからない。
人はそれに、言葉を書き、絵を描き、色を付ける。
音楽を奏でるものもあるかもしれないし、にょっきりページから突き出す立体もあるかもしれない。
楽しいことばかりの本もあれば、苦しいこと悲しいことばかりの本もあるかもしれない。
それでも人は、その本のページを捲る。
そしてその本が閉じられた時に、人は別れを告げる。
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