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ああ、動いた。
そう思った。
そして俺は、もう一度反応を確かめたくて、その手を腰から前の方へと進ませた。
後ろから抱きしめるような体勢のまま、俺はミズキの身体の線をまさぐる。
「…………!?」
腹から一度胸の所まで這い上がった指は、小さな突起をかすめるように過ぎ、また再び腰のところに戻る。そしてそのまま腰骨を辿るように進め、下着の中に手を突っ込んでやつ自身を握りこむと、さすがに驚いたのか、あいつは一瞬身をすくませた。そして同時に俺の手の中で奴自身がピクリと跳ねる。
ああ、ちゃんと動く。こいつは人形でもなんでもない。生きた人間だ。
そんなことを思うと、次に新たな欲が出てきた。
声が聴きたい。
「…………」
そう。俺はミズキの声が聴きたくなった。
こいつがどんな声で兄貴の名を呼んだのか、知りたくなった。
どうすれば、ミズキは声を発してくれるだろうか。そんなことを考えながら気が付いたら俺は無意識にやつのものを握りこんだまま上下に擦りあげていた。
「…………!?」
当然と言えば当然だったが、大きく息を吸い込む音が響くだけで、声は発されなかった。
たぶん、これじゃ駄目なんだ。
そう思いはしたけど、なんとなくここまで伸ばした手を引っ込める理由が思いつかなくて、俺は手をさらにずらして、いきなりやつの秘部に指を突っ込んだ。
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