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進藤が初段として塔矢と北斗杯を終えた後の話。(単行本でいう最終巻後) プロ棋士として着実に双方歩んでる中数ヶ月に及び活動を休止してたプロが復活するとある日棋院に連絡が入る。 若手のプロが年々少なくなる中で塔矢達より幼くプロになった少女の復活を普通ならば喜ぶ筈なのに何故か棋院の空気は重たくその理由も未明のまま、時の噂として只彼女と囲碁をした人間は手合いをしたくない、若しくは無言を貫いていたという。 復活の初戦は初段の進藤と手合いをする事になるがそこで進藤の中押し(所謂手詰まり)が決まり塔矢は動揺。段位はあれど彼女についての力は殆ど話題になる事もなく活動を休止してた事もあり塔矢がプロになってからも会った事がない。そんな彼女が自身の好敵手である進藤に勝るとはと俄に信じ難い結果から進藤に詰め寄るも彼は特に語る事無くただ一言『アイツとは打たない方がいい』とだけ残す。曖昧な言葉に元来の性格もあり納得出来ぬ塔矢は棋院を歩いてた此方に接触を試みるも先ずその見目に言葉を飲み異様さに気後れしてしまう。そんな彼の様子を気にせず用件を問う此方に進藤の事を問うと急に笑い出し語りを止めてしまう。余りにも失礼な彼の対応に塔矢も苛立ちを見せるが語るより手合いをした方が早いと彼の意見を聞く事なく棋院の空いてる部屋にて彼と打ち合いをする。 そこで漸く彼女の碁を知る事になるが、それは極端な受け碁であり彼の攻撃すら軽々といなし過剰な受け入れを見せる。本来彼女の様な戦い方では中押しか敗北しか無いのだが彼女の過剰な受け入れに動揺し呑まれた者は自滅する形で中押しとなり実際今の段位を得ている。ともすれば棋士を馬鹿にする様な打ち方に彼女の異常性を理解した塔矢は進藤が何故彼女に中押ししたかも瞬時に察しより苛立ちを募らせていく。手を続け彼が勝負を仕掛けた際ついに塔矢が耐え切れず彼女に詰め寄るも少女は気にする様子はなく激昂する塔矢を笑うばかり、余りに破綻してる碁と彼女の人格に嫌悪は増すも少女は手を止め中押しを告げる。 彼女にとって碁は他者と繋がる為の道であり、セックスと変わらないと碁を愛して止まぬ彼に告げ終いには彼との勝負は最高だったと言葉を残しその場を去ってしまう。 苛立ちと共に少女が頭から離れぬ彼は棋院の人間に彼女が休止してた理由を問うと所謂男女の縺れで怪我をし出られなかったと告げられる。
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