とある灰色の物語

2/2
0人が本棚に入れています
本棚に追加
/2ページ
とある殺人事件があった。 「私が来たからにはこの事件。解決してみせましょう」 異世界からの来訪者である探偵はこう宣言した。 彼のチート能力は「白【無罪】か黒【有罪】か」を判断するというもの。 「では一人づつ。前に出てきてください」 「犯人はあなただ」 「証拠は?」 探偵の一言に犯人はそう答えた。 「わたしのチート能力で」 「あのね。あんた」 隣で見ていた羅卒はそう口を挟む。 「そんなよくわからない能力とかいうの。今どきの裁判で認められるわけないじゃん。証拠さがしてこいよ。自白でもいいけどさ」 無論探偵にそのような能力はない。才能もない。 そういうわけでこの事件は未解決。 探偵はほら吹き扱いでのたれ死ぬことになったとさ めでたしめでたし。これにて閉廷
/2ページ

最初のコメントを投稿しよう!