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とある殺人事件があった。
「私が来たからにはこの事件。解決してみせましょう」
異世界からの来訪者である探偵はこう宣言した。
彼のチート能力は「白【無罪】か黒【有罪】か」を判断するというもの。
「では一人づつ。前に出てきてください」
「犯人はあなただ」
「証拠は?」
探偵の一言に犯人はそう答えた。
「わたしのチート能力で」
「あのね。あんた」
隣で見ていた羅卒はそう口を挟む。
「そんなよくわからない能力とかいうの。今どきの裁判で認められるわけないじゃん。証拠さがしてこいよ。自白でもいいけどさ」
無論探偵にそのような能力はない。才能もない。
そういうわけでこの事件は未解決。
探偵はほら吹き扱いでのたれ死ぬことになったとさ
めでたしめでたし。これにて閉廷
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