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綾瀬さんとお礼という名のデートに出かけてからはや2週間。
月日は流れ9月を迎えた。
彼はたまにカフェに顔を出してくれていたが、私が忙しかったりほかの店員が対応したりということもあり、なかなかちゃんと顔を合わすタイミングがなかった。
特別何か関係があるわけではないが、ほんの少しだけ綾瀬さんと関係が変化したような気がする。
だけどここ最近は少しもお話が出来ていなくて少し残念がっている私もいた。
そんな中ある日の休日のティータイム、綾瀬さんがいつもと変わらないスーツ姿で店内へと入ってきた。
丁度タイミングよく手が空いているのが私しかいなくて綾瀬さんにおしぼりを持っていくことになる。
「いらっしゃいませ。お久しぶりです綾瀬さん」
「久しぶり彩葉ちゃん。最近は忙しそうで話せてなかったしな」
あの日の出来事は嘘でなかったことを確認するかのように話しかける自分と、それに答えてくれる綾瀬さん。
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