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「いよいよね、改めて状況を確認するわ、進発したスケルトン部隊と魔狼部隊は現在外哨拠点の襲撃に向けて移動中よ」
アイリスが状況を説明すると同時にアイリスを囲むミリアリア達の前に地図が表示されて残党狩部隊本隊の陣営に向けて伸びる青い2本の矢印が表示され、アイリスは更に森の奥から陣営の方に向けて伸びる青と緑の2本の矢印を出現させた後に言葉を続ける。
「別動隊も現在陣営に向けて移動中よ、外周に散開して警戒をしている魔狼達は既に使い魔を介してテイムを終えているから別動隊はがら空きの警戒線を浸透して伏撃態勢を取って貰うわ」
「この緑の矢印は何なんですか?」
アイリスの説明を聞いていたリーナは訝しげな表情を浮かべながら青い矢印の後方を進む緑の矢印について質問し、その質問を受けたアイリスは不敵な笑みを浮かべながら言葉を返す。
「それについては当事者から説明して貰いましょう」
アイリスがそう言うと同時に朧気な月光によってぼんやりと照らされていた周囲がいきなり暗くなり、ミリアリア達がそれに誘われるように上空に視線を向けると同盟者(フェデラートゥス)のフォレストドラゴンが血塗れの月を背にゆったりと羽ばたきながら浮遊しており、フォレストドラゴンは眼下のアイリス達に向けて一礼する様に頭を下げてから念話で語りかけてきた。
……待たせたな、魔王アイリス、そして森の民達よ、道中御主らが使役しておる大型モンスターの一団が動き始めておるのを目にしたので戯れに我がテイムしておいた装甲火蜥蜴(アーマーサラマンダー)5体を後続させておいた、使ってくれ……
「戦力は幾らでも欲しい所だったからありがたく使わせて貰うわ」
フォレストドラゴンから援軍の存在を知らされたアイリスは不敵に微笑(わら)いながら謝意を告げ、フォレストドラゴンがそれに応じる様に頷いた後に無人のテント等を吹き飛ばしながらキャンプ跡に着陸するのを確認した後にミリアリア達に向けて口を開いた。
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