volume1

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ニコッと笑って「よろしくお願いします」と笑顔を返した。 彼が座るのを待ち、私も席に着いた。 「では、早速よろしいですか?」 「あぁ」 彼の返事を待ち、テーブルの上にボイスレコーダーを置いた。 「今回の帰国はアルバムに合わせてとお聞きしたのですが」 「そうだね。今回のアルバムは僕の半生を振り返って作った曲なんだよ。それにはやっぱり僕のルーツである日本に来ない訳には行かないからね」 彼が一躍有名になったのは彼が25歳のとき。 音大を卒業してすぐの頃。 そして、日本で一年も活躍しないうちに、海外に進出。 彼の話を聞きながら、相場から渡された資料を頭の中で照らせ合わせて行く。
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