volume7

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リョウさんの新しいアルバムが2巡目に入ると「着いたよ」とリョウさんの左手が離れハンドルを握り、高層マンションの地下へと車を滑り込ませた。 「今はここに住んでる」 リョウさんが私の手を握り、エレベーターに乗るとその手を引き、今度は私の腰に手を添えた。 何がなんだか分からないまま、招き入れられるままリョウさん部屋へと足を踏み入れた。 「座って」 20畳ほどあるリビング。 そこにある黒張りのソファーへ腰を沈めた。 「何か飲む?」とキッチンへ向かうリョウさんの背中に「大丈夫です」と素っ気なく返した。 早くしないとありったけの勇気が底を付いてしまう。 何時ものようにリョウさんに流されてしまう。
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