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しかし、馬乗りになられているからか、まるで手綱を握られている様に見えて面白くない梶谷は、遼太の右手を掴み剥がした。
「航介さん・・・?」
「おまえ確か、後ろだけでもイケるよな?」
「っっ!?」
遼太の右手をシーツの上へと押さえ付けて、反対の手で遼太の小振りな尻をぴしゃりと叩き促す。
おまえはけして騎手じゃなく、馬だと言わんばかりに。
遼太は一瞬、恨めしそうな目で梶谷を見下ろしたが直ぐにその目を閉じ、腰を使い始めた。
側壁の、感じ易い箇所に擦り付けるかの様な動きは、梶谷にも十二分気持ちがいい。
水音と、遼太の息遣いとが次第に激しくなる。
それらの音が、動きが止まる同時に一際、遼太の中が締まった様に梶谷は感じた。
きつく眉を寄せた。
「ったく、アブねぇなぁ・・・つられてイクとこだった」
いやらしい笑いをにじませて梶谷は、遼太が自分を咥え込んでいる箇所に指を這わす。
余韻に震えるそこがいかにも辛く切なそうなので、梶谷は堪らなくなりベッドのスプリングを利用して突き上げ始めた。
息を整えていた遼太が高い声を上げた。甘い声ではなく涙がにじんだ、悲鳴だった。
思わず引き掛けたそのきゃしゃな腰を体を、梶谷は力任せに押さえ付けた。
そう、力任せに。
男は女と違って、多少手荒に扱っても大丈夫なところが楽だと、梶谷は思った。
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