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その遼太の指の代わりに今度は梶谷のが、遼太の唇へと触れた。
「散ざんここで、おれのを咥えたりしゃぶったりしたのに、キスは出来ないのか?嫌なのか?」
梶谷の露骨な言葉に、遼太は思わず目を瞑った。
まつ毛が細かく震える。
梶谷は淡たんと告げた。
「おれはしたいよ。遼太。おまえとキスしたい」
「航介さん」
目を開けた遼太は梶谷の顔が近付いてきて、再び目を閉じた。
それはごく軽く触れて、一瞬で離れていった。
しかし直ぐに又、口付けられる。何度もなんども。
次第に深まっていく口付けに、遼太の息が鼓動が上がっていく。
コタツ布団を敷いた床がまるでスポンジで出来ているかの様に、足元がおぼつかない。
受け止め切れない梶谷と自分とのが混ざり合った唾液が、遼太の口の端から滴り落ちた。
いつの間にか遼太は、梶谷の両腕にすがりついていた。
「ダメ、だよ・・・・・・航介さん」
梶谷の口付けから解放された遼太の唇から荒い息に紛れてやっと、言葉が零れ出してきた。
「本気になっちゃうよ・・・姉ちゃんに怒られるよ」
遼太の弱よわしい抗議を全く無視して、梶谷は手を下へと伸ばした。
「キスだけじゃなく、もっと他のコトもさせろよ。おまえに触りたい」
「あっっ!?」
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