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以前は変な見栄が邪魔をして、そこそこはガマンをしていたが、今はそんなムダなことはしない。
後で又、回復したらやればいいと気が付いたからだった。
遼太はけして、求めてくる梶谷を拒まなかった。
子作りの為に排卵日付近にしか許してくれなかった江利奈とは違った。
精液を放つのと吸い込まれるのと同時に二つの快感が訪れて、梶谷は低く呻く。
今まで寝てきたのは、江利奈を含めて全て女だけだったが、男の遼太が一番イイと思った。
口だけではなくて、それ以外をも含めて。
口を退け、顔を上げた遼太と目が合った。
今にも零れ出しそうな潤んだ、切ない目をしている。まるで捨てられた仔犬の様だと、梶谷はただのイメージで思った。
更に視線を下げた梶谷は、義弟のジーンズの前が寛げられているのに気が付いた。
きつくなってしまい、苦しかったのだろう。
梶谷も遼太自らも一切、触れてはいないというのに。
同性の、男である自分のをしゃぶっただけで勃てていると思うと、理由は分からないままに梶谷は興奮した。
梶谷の視線に気が付いたのか、遼太が顔を背けて立ち上がった。
そして、そのままの体勢でボソリと言う。
「シャワー、浴びてくる」
口が舌が疲れたのか、やや、ろれつが回っていない、まさに舌足らずな口調だった。
「早くしろよ」
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