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梶谷はティッシュペーパーにローション、そしてコンドームをベッドヘッドへと用意する。
コンドームの箱を振ると、カサコソと乾いた音がした。
そろそろなくなりそうだから、買ってこないとな。と思い、独り嗤った。
コンドーム。ゴム。避妊具。
結婚前の付き合っている時は別にして、結婚後直ぐに子供を欲しがった江利奈にはもちろん使ったことはない。
それを、本来の使用目的とは異なってるとはいえ、妊娠するはずがない男の遼太と月に二ダースのペースで消費しているのが、何とも言えずに梶谷は可笑しかった。
梶谷に言われた通りほんの十分程で、遼太がユニットバスから出て来た。
その顔が体が薄っすらと上気しているのは、シャワーを浴びたからだけではない。
遼太にとっての本番、お楽しみはこれからだった。期待と欲情とで色付いているのだろう。
それは梶谷にとっても美味しい食事の前の、楽しいたのしい全身運動だった。
遼太が腰に巻いているたバスタオルはそれなりに厚いので、梶谷の目には分からないが、未だ勃ったままでいるはずだった。
バスタオルを外した遼太が案の定、そうなのを確かめてから、梶谷も服を脱いだ。
シングルベッドが大の男二人分の重みを受け止め、軋んだ。
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