7色のお守りストラップ

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「今日からだよ。試合前だからって顧問に言われただろ。頼むぞ、お前腐ってもエースなんだからよ」  その会話を聞いて、私はこっそり頼子に、 「殿村くんて、何部なの?」  と尋ねた。  彼らはまだ話し続けていたので、私と頼子は教室に入りながら話す。 「バスケよ、たしか」  それを聞いて、私はすぐさま昨日の央寺くんと関谷くんを思い出した。そういえば、央寺くんたちも試合の話をしていた。もしかしたら、同じ試合のことを話しているのかもしれない。 「何? 和奈、もしかして殿村くんに興味持ちはじめたわけ?」  そのまま自分の席まで来ると、ついてきた頼子がその横に立って腕組みをしながら私を見下ろす。 「そんなんじゃないよ。でも、悪い人じゃないし、私なんかにも話しかけてくれるし、男子の中では話しやすいほうだと思う」 「また言ってる、“私なんか”って。それに、話しやすい人がいい人とは限らないわよ?」 「でも……可愛いって何度も言ってくれたし、私なんかに」
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