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そこまで言うと、頼子はあからさまに険しい顔をして、
「こら、和奈、詐欺師のいいカモになりたくなければ、そういう考えを捨てなさいよ。“私なんか”禁止。それに、和奈はもともと可愛いわよ? 眼鏡だし俯きがちだから、雰囲気ブスになってるだけで」
と言った。
雰囲気ブス……。頼子の言葉がグサリと刺さるも、そのとおりだと反省する。
「頼子も……私がコンタクトにしたほうがいいと思う?」
「そうねぇ、私としては、そのほうが和奈にとってはいいふうに変わるかも、とは思うわ。まぁ、何より自分がどうしたいかだと思うけど」
「そっか……」
そういえば、自分がどうしたいかなんて、今まで考えたことなかったな。コンタクト……中学の時に一度チャレンジして、痛くて難しくて早々諦めたことがあったけれど、再挑戦してみようかな。
眼鏡を取って、レンズの汚れを拭きながら、ぼんやりと思った。
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