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痛すぎる自覚-2
「……大丈夫です。俺、もう何もないので、目が覚めたら送っていきます」
「……はい……はい、それじゃ」
ぼそぼそと話す声と、ドアをガチャリと閉めた音が聞こえた私は、ゆっくりと目を開けた。白い天井と蛍光灯を見た後で頭を横に向けると、入口のドアからこちらへ戻ってきて、すぐ近くの折りたたみ椅子に座った央寺くんが目に入る。
「あ、起きた」
あたりを見回すと、スタッフルームだった。誰かが運んでくれて、このソファーに寝かせてくれたらしい。薄い毛布もかかっている。
ぼんやりした頭で思い返し、先ほどのことが記憶に戻ってきた私は、バッと起き上がろうとした。
けれど、とにかく頭と体が重く、
「無理して起きなくていいから、もうちょっと横になってたら?」
と言われ、私はゆっくりとまた枕に頭を戻す。
「……ご、ごめ……ん、なさい」
「謝ることないだろ。ここ最近、調子悪そうだったもんな。さっきよりはよくなったけどまだ顔色悪いし、貧血かも」
央寺くんはそう言って、私の顔を見た。今日、初めてちゃんと目と目が合う気がする。央寺くんは、心配と安堵が入り混じったような目をしていた。
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