二度目のラブレター

17/24
前へ
/24ページ
次へ
         次の日土曜日のバイトは、レジにひとりで入った。央寺くんは先週の土曜日までだったから、その翌日だった日曜からひとりで入っているものの、混んできたらスタッフコールボタンを押して応援を頼み、明日美さんやほかのスタッフや店長に来てもらった。  今日は開店と同時に土砂降りになり、客足も少なく、ひとりで落ち着いたレジ業務ができていた。 「いやぁ、やっぱり央寺くんがひとりいないだけで、寂しいねぇ」  お昼休憩時間、春日さんがレジを変わってくれて、スタッフルームでお弁当を食べていると、一緒になった店長がそう言った。 「そうですね」  相槌を打つと、 「いやぁ、正直キツイよね、できる人間に辞められると」  とこぼす店長。 「まぁ、央寺くんは応援すべき正当な理由で辞めるからいいんだけどさ。そうそう、ちょっと前に辞めた人たちは何の前触れもなく急に音信不通になったから、僕、ハゲるかと思ったんだよね」 「大変だったんですね」
/24ページ

最初のコメントを投稿しよう!

794人が本棚に入れています
本棚に追加