like like like 逃げるが勝ちさ

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「コウちゃんはどうやって行くの?」 「電車で行く。親仕事だし。一人ぼっちで電車に乗っても別に寂しくないから俺」  少しだけため息のようにふぅーっと吐いて、首をコキコキ回しながらコウちゃんは続ける。 「男子は最初みんなで電車で行くかって話があったんだ。でもこれで車派が増えたから、お流れになった」  そうなんだ。そんな話があったんだ。 「そっか。せっかくまとまりそうだったのに残念だね」  素直に頷く彼が見える。  我ながら綺麗な言葉にまとめたと思う。  本当に残念だと思うよ。だけどコウちゃんにも声がかかっているじゃない。ぼっちなんかじゃないじゃない。私だけこの世界に置いていかないでよ。  私のこのドロドロな気持ち、絶対バレちゃいけない代物である。要注意だ。
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