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今俺はあの言葉の本当の意味を思い出した。
『――――どんな柄にもなれる、万能シャツ』
どんな柄にもなれる、というのはただ色がついてとか、色をつけてという簡単なものではなかったのだ。
要は、見たままその通りの意味だったのだ。
『――――(零れたモノをシャツに彩ることで)どんな柄にもなれる、万能シャツ』
そう考えたら、これはなんて素晴らしい万能シャツなのだろうか!
自分の好きな柄を、しかもシャツにその対象物をつけるだけで、自動的にシャツの柄を付けてくれるなんて!
俺の白いシャツに、大盛りのカレーの写真が付いた。
でかでかと、大胆に。
――右下に『写真提供・アフロ』と付いているのはご愛嬌だ。
君たちもこんな素晴らしい万能な白いシャツ、欲しくはないかい?
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