第二話 重罪

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そこへ、詐欺師の構えたビル前を通る女性がいた。 彼女は一部始終を目撃、周りは不運なことに誰もいなかった。 廉が行った行為は実にシンプルだった。 所持していたサバイバルナイフで胸辺りを抉るように突き刺し躊躇なく殺した。 彼は、警察なんかじゃなかった。いや、成り済ましてた訳じゃない。しっかり警察になるためのプロセスは歩んでいた。ただ、彼は悪に対し至極卑劣な仕打ちで返す警察の風上にも置けない人間だった。
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