第10章 隣に居たいなんて

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「先輩ー!ご飯できましたよ♪」 佳奈の声が聞こえてふと気が付く。 知らぬ間に随分と時間が経っていたようだ。 「んー」 私は返事をすると急いで体を拭いて着替えを済ませる。 「あ!先輩、今日は随分長風呂でしたね」 髪を乾かしながら席に着いた私に佳奈はいつもよりも若干嬉しそうだ。 「...カレー?」 テーブルには既に美味しそうな料理が並んでいた。 「はい。先輩との記念すべき同棲初日ですからね」 佳奈はそう言うと私の向かいの席に座った。 「ふーん」 「いただきます」 佳奈が前で手を合わせたので私も手を合わせて食べ始めた。 むちゃくちゃ美味しい...。 カレーライスはやっぱり私好みの味だった。 自然と口角が上がる。 「先輩って本当に美味しそうにご飯食べますよね」 佳奈はくすくすと笑っている。 「悪かったわね」 子供っぽいと言いたいのだろうか。
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