第10章 隣に居たいなんて

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「外で2人っきりっていうのがいいんじゃないですかぁ」 佳奈は甘えたような声を出す。 「はぁ」 私には理解出来ない事ばかりだ。 「それでですね先輩はどっちがいいと思いますか?」 佳奈はベットを交互に見比べて私に問いかける。 「んー。じゃあこっちかな?」 私は何となく佳奈が以前から使っていたというベットを指さす。 「そうですかぁ」 うーんと佳奈は未だに悩んでいる。 何の為に私に意見を聞いたのだろうか? 時間がかかりそうだ。 私はついつい溜息をつく。 「んーやっぱりこれにします」 「は?」 数10分後の佳奈の言葉に私はつい声を漏らした。 別に佳奈がどんな物を選ぼうがさほど興味は無い。 私の意見が考慮されていなくても軽く小突くぐらいで良かったのだ。 しかし、佳奈は悩んでいた2つとは全く違うベットを指さしたのだ。 それは入口でチラリと見ていただけだった筈なのにいきなり過ぎる。
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