第10章 隣に居たいなんて

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「うーん」 何か答えなければ夕食にあり付けそうにないので少し真剣に考えて見る事にした。 佳奈の機嫌が良くなったのは帰りの車からだ。 んー。さっぱり分からない。 私の約3年ぶりの運転が良かったとは思えないし。 しかし、家に着いた時にも笑っていた事を思い出す。 ヒントの内容からしてこちらも何か別の答えがあるのかもしれない。 「先輩?そろそろ分かりましたか?」 「全く分からない」 「しょうがないですねぇ~。正解は先輩が優しかったからです」 「はあ?いつ私が優しかったのよ?」 私は思い当たる事がなくて首を傾げる。 「そういう所が大好きなんですよ。先輩の運転がかなり荒いって新発見もありましたしね」 「...もう一つの答えって?」 「デートの後当たり前に同じ家に帰れる事が幸せだと思ったからです」 「ふーん」 佳奈のいう事はいつも分からない事だらけだがこれは少し...少しだけ分かる気がする。
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