第1章 先輩キスして下さい。

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「はぁはぁ...ちょっと、佳奈!」 押し倒されるような形になった私は乱れた息を整えながら何とか唇を離して数センチの距離をつくる。 「キスしたい理由でしたっけ?」 佳奈は上にまたがったまま声を発した。 「っ///」 真っ黒なラインの分かるスカートの中から見えそうなそれに顔を逸らす。 「っ..先輩が好きだからですよ?」 愛おしそうに微笑むと声を発した。 「...」 「先輩の黒髪すごく綺麗ですよね。真っ直ぐな瞳も、形のいい唇も、抱き心地のいい華奢な体も、全部好きです」 そう言いながら私の髪や唇に手を当てる。 「あんた...馬鹿じゃないの?」 それを聞くと上から体を動かした。 自由になった体を起こし佳奈を見つめる。 「馬鹿ですよ。先輩のことなら何だって知りたくて、先輩の為なら何だってできるくらいに馬鹿ですよ」 寒気がする。 可愛いと思っていた後輩が今は不快でしかない。
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