第12章 気に入らない

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〈颯那サイド〉 その後、私の作ったお粥を2人で食べて佳奈の後にお風呂に入った。 お粥の味はともかく、佳奈は喜んでいた。 熱を出すほど泣き疲れるなんて子供でもそうそう無いと思う。 ある意味感心してしまった。 そんな事を考えながらお風呂からあがると佳奈がリビングのソファでクッションを抱きしめ眠気と戦っていた。 瞼がくっつき時々はっと気が付いたように目を見開いて軽く首を振る仕草が目にはいる。 慣れないことをしたせいで時刻は午前2時を回っていた。 考え事をして長風呂をしてしまったせいでもある。 もうさすがに寝たと思っていたのに。 何をする訳でも無くただ戦っていた。 熱は直ぐに下がったとはいえ、早く寝なさいと言っていたのに。 これは...やっぱり私を待ってたんだよね? しかし、私がお風呂からあがった事にも気が付いていないようである。 完全に目的を見失っている...。
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