第12章 気に入らない

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あっ...寝た。 佳奈は力尽きたのかそのままソファーに顔を埋めた。 そんな佳奈にゆっくりと近づいてみるとすやすやと心地よい寝息をたてている。 うーん...これはどうしたものか。 さっきまで熱があったんだから布団で寝た方がいいと思うんだけど。 とは言え私に成人している人1人を抱えベットまで運ぶような力はない。 昼間挑戦してみたがあれは辛かったなぁと思い返す。 しかし、あまりに気持ち良さそうな寝顔に起こすのは勿体ないような気がしてくる。 とりあえず佳奈の隣に座って布団を掛ける。 「んっ」 気配を感じたのか佳奈が息をもらす。 起きたかとも思ったが規則正しい寝息が聞こえてくる。 悪戯心がはたらいて佳奈の右頬をつねってみると擽ったそうに小さく身をよじらせる。 なんか面白いかも。 今度は両手で頬をつねって変顔をさせてみる。 「んー」 そんな私の手を払いのけるように身をよじらせたかと思うと私の膝に顔を埋めた。
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