第12章 気に入らない

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「ちょっと、佳奈!!」 私は驚いて佳奈を起こさないようにと小声で声を発する。 起こさないように膝からどかそうとしてみるが全く効果が無かった。 私が佳奈をどかそうと動いていたせいで逆に佳奈が私にしがみついてしまう。 これは...一晩中このままとか...? 散々ジタバタした私はさっきまでの自分の行動に後悔する。 仕方ない...。起こすか。 「せんぱ..ぃ」 そんな決意をした矢先、佳奈のそんな声と幸せそうな寝顔に私の決意は何処かに行ってしまった。 はぁ...。 「まぁ、いっか」 私っていつもこんな感じだなぁ。 そう思いながら溜息をついて今日はこのまま眠る事にした。 昼まで寝ていたせいか目がさえてしまっているがする事も無いので佳奈の寝顔を観察してみる。 真っ白で透き通るような肌に長いまつ毛。 ほんのり桃色の頬にぷっくりとした桜色の小さな唇。 髪をすくうとスーと指の間を通り抜けた。
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