第12章 気に入らない

11/22
前へ
/251ページ
次へ
「先輩!!どうして起こしてくれなかったんですか…!?」 朝一番。 ドタバタという音と共に佳奈の罵声が家中に響き渡った。 「朝っぱらからうるさいわね...」 朝方目を覚ますと相変わらずしがみついていた佳奈を何とか引き離して着替えを済ませると朝食の準備をしていた。 と言ってももう完成したものを買ってきたので盛り付けをしているだけだけど。 「先輩を待ってたのにぃ...!」 半泣きでそう訴える佳奈が横目に見える。 「あんたねぇ...佳奈のせいで本当に大変だったんだからね」 全く...。 怒りたいのは私の方だ。 「...??」 佳奈は訳が分からないといった感じで首を傾げる。 「まぁもういいわよ...」 「先輩?」 佳奈はそんな私の顔を覗き込む。 「っ///」 昨日何を思ったのかキスしてしまった自分を思い出して羞恥心にかられる。
/251ページ

最初のコメントを投稿しよう!

39人が本棚に入れています
本棚に追加