第13章 終わりと始まり

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ドクトクドク どうしよう...。心臓が痛い。 「な.. 颯那?」 「えっ?」 「大丈夫。落ち着いて」 「光...」 「ゆっくりで良いから」 そうして光を見つめるとトクトクという鼓動が段々落ち着いてくる。 何か...久しぶりに光の顔を見た気がする...。 大丈夫。大丈夫。 私は胸に手を当てて軽く叩いて深呼吸をした。 「私は光のプロポーズには応えられません」 「...」 「ごめんなさい」 「...理由聞いてもいい?」 光はそのままの表情で優しく尋ねた。 「光にプロポーズされた時、すっごい嬉しかったよ。でも...」 「うん」 「私には勿体ないよ」 私の言葉を待っていてくれている光に私は話を続けた。 「...俺はそうは思わないけど?」 「うん、ありがとう。でも、これは私の問題だから」 私は真っ直ぐに光の目を見てはっきりと答えた。
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