第14章 アップルパイと

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「我儘ね、あんた」 「はい。私本当は先輩よりもずっーと我儘で欲張りですよ」 「そうかもね」 先輩が欲しい。 何としてでも手に入れたい。 体だけじゃなくて心が欲しい。 それをただそれだけでいいと言う私はきっと世界一我儘で欲張りだ。 ただ、先輩が居れば何も要らないだなんて。 きっと世界一の我儘だろう。 だから...今日はもっと我儘になってやる。 「先輩、もっと我儘きいてくれますか?」 そう言って先輩から離れると後ろで手を組んで背伸びをする。 「世界中の誰よりも先輩を愛しています。私と付き合って下さい」 そして...そう意地悪気に微笑んでみた。
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