第14章 アップルパイと

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「佳奈」 「はい...」 すっかりぶうたれた佳奈が返事をする。 「好きだよ」 そんな佳奈にそう言って微笑んでみた。 「...」 「佳奈?」 驚くほど無反応な佳奈に聞こえてる?と手を翳す。 「...」 「おーい」 完全に固まってしまっている佳奈に目の前で手を振ってみる。 「えっ?何ですか?」 はっと戻ってきた佳奈が問いかける。 「聞いてなかったの?だから好きだよって」 「何を?」 「佳奈を」 「誰が?」 「私が!!」 全く...こんな恥ずかしい事を何回言わせる気なのか。 「先輩が私の事を好き...?」 「だからさっきからそう言ってるでしょ...」 直接言っているのにどうしてこんなにも時間差が生まれるのかと溜息をつく。 「佳奈?」 「...っ//////////」 またもや返事の無くなってしまった佳奈を見ると目を見開いて耳の先まで赤く染まっていた。
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