第2章 初デート

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聞き覚えのある声。 甘く意地悪に呟かれていたそれが今度はあっけらかんとした口調で聞こえた。 私は反射的に振り返ってしまった自分に後悔する。 「佳奈」 そこに居たのは笑顔を浮かべる佳奈。 服装は昨日とは違い清楚なワンピースで女の子らしい格好をしている。 そして隣にはもう1人。 背が高くてショートカットでデニムの似合うイケメンが立っていた。 一瞬、男かとも思ったがよく見ると体つきや薄いメイクが女性らしかった。 見とれるくらいかっこいい、美人だと思った。 「先輩も来てたんですね!偶然っ!!デートですか??」 佳奈はそのままの口調で私に話しかける。 昨日私の事を好きだとか言っておいてこの状況で普通に接している。 これで偶然会っただなんて今度こそ信じられない。 「...うん」 ひきつりそうになるのを必死で抑えて愛想笑いを浮かべる。
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