第15章 彼女と彼女

1/12
前へ
/251ページ
次へ

第15章 彼女と彼女

〔佳奈サイド〕 ピピッ 部屋に電子音が響く。 うるさい...。 今いい夢を見ているんだと無視をして眠り続ける。 ジリジリジリジリッ 「もぉ!うるさい!!」 段々大きく鳴る電子音に起こされてもう朝だったのかと気付かされる。 鳴り響いていた目覚ましを止めるとムクっと起き上がる。 先輩に朝食の用意をしないと...。 今日は何曜日だったっけ...? 寝ぼけているのかどうにも頭が回らない。 確か昨日は...。 「あっ.../////」 昨日の出来事を思い出した。 何だか信じられないような夢を見ていた気がする。 幸せだと感じるにはあまりに唐突であっさりし過ぎていた。 全く現実味がない。 先輩が私の事を好きだと言った。 そして彼女になってもいいと言った気がする。 それからの記憶はひどく曖昧で自分がどうやって寝室まで来たのかすら記憶にない。
/251ページ

最初のコメントを投稿しよう!

39人が本棚に入れています
本棚に追加