第15章 彼女と彼女

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〔颯那サイド〕 佳奈と付き合ってみる事にした。 好きだと言ってみた。 佳奈は想像以上の反応を見せた。 本気で夢だとでも思っていたようだ。 「彼女か...」 彼女ができるのは生まれて初めてだ。 当たり前だ。普通彼女に彼女はできない。 大して変わることなどないと思っていたけれど何だかふわふわしている自分がいる事に気が付いた。 単純だなぁ...私。 そんなこんなで早2週間が過ぎた。 「ただいまー」 「おかえりなさい先輩?お風呂にしますか?ご飯にしますか?それとも...わ・た・し♪」 仕事から帰るとエプロン姿の佳奈が玄関まで迎えた。 アホだなぁと思いつつもそんな佳奈が可愛く見えるのだからおかしな話である。 「んーじゃあご飯かな」 そんな台詞を受け流して要望を告げる。 「はい♪分かりました?」 心底幸せそうに笑った佳奈がそう言ってキッチンへとかけて行ったかと思うと何かを思い出したかのようにかけ戻ってきた。
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