第3章 お泊まり会

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後にはツーツーという機械音が聞こえるのみである。 慌ててかけ直そうとするが佳奈の連絡先を知らないことに気づく。 私が泊まりに行くのならすっぽかせばいい話だが、佳奈が家に来るとなれば話は別だ。 今日は家に帰らないという手もあるが、そんなことのためにホテルをとるのも馬鹿らしい。 「小雪ー!今日泊まらせて欲しいんだけど」 昼休み、私は小雪に声をかけた。 「泊まり??」 いきなりすぎだと軽く怒られる。 しかし、ここで引くわけにはいかない。 「駄目かな?」 私は両手を合わせて小雪を見上げる。 「ごめん!今日は親が来ることになっててさぁ」 「そっか...」 駄目かぁ 「光に相談してみるしか...」 理由が理由なだけに話しずらいが仕方が無い。 「よしっ」 気合いを入れて電話をかける...が 「出ない」 よくよく考えれば今は仕事中で出ないのは当たり前だった。 光の仕事が終わるのを待っていたら佳奈が来る時間には間に合わない。 対策が見つからないまま昼休みは終わり佳奈との約束の時間になってしまった。
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