第4章 アップル味の

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「ところで先輩、もうすぐ誕生日ですよね?私祝ってもいいですか?」 「駄目って言ったって来るでしょ。どうせ」 光は仕事がどうしても抜けられないらしく翌日に祝ってもらう約束をしていた。 「はい。でも、先輩があの男と過ごすつもりなら当日は遠慮しますよ?」 私のことを好きだと言っている割に簡単に譲ろうとする佳奈に腹が立つ。 「そう。じゃあ当日と翌日は遠慮してもらおうかな」 だからちょっと意地悪したくなる。 私にそんな資格はないことは分かっているのに。 「じゃあその後ですね。待ってますから」 嫌な顔1つせずにそう頷いた佳奈に罪悪感よりも嫌な想いの方が勝っている最低な自分がいた。
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