第7章 後輩の幸せ

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第7章 後輩の幸せ

そういえば私は佳奈のこと何も知らない。 そう思ったのは私のことを何でも知っている佳奈を改めて感じたからだ。 結局、何で大学を辞めて水商売なんかやっているのか。 佳奈が嫌々やっているようには見えないが男相手の仕事を楽しんでいるようにも思えない。 学生時代に聞いた話では確か1人っ子だと言っていた気がするがその他の家庭事情も仕事場だって詳しくは知らないし。 夏目さんとのことだって結局は分からないままだ。 佳奈は私のことを探偵に調べさせたと言っていたが、私の過去のことはどこまで知っているのだろうか。 何も知らない...。 いや、今まで知ろうとしなかったのだ。 一度考え出すと気になって仕方が無い。 私の悪いくせだ。
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