第7章 後輩の幸せ

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「先輩?どうしてさっき佳奈って呼んだんですか??」 そんな私に構わず問いかける。 「別に...。何となくよ。」 「普段は殆ど「あんた」としか呼んでくれないのに?」 「あんた...そんなこと気にしてたの??」 「そんな事じゃないですよぉ!」 少し頬を膨らませた佳奈が拗ねたような口調で言う。 確かにあの日キスを迫られて以来名前を呼んでいなかった気がする。 「別に呼び方なんて何でもいいと思うけど」 「駄目です!ほら!佳奈って呼んでください!!」 「はぁぁ...かな?」 私は面倒臭いと思いながらも名前を呼ぶ。 私がこの子にしてあげられることはこんな事くらいしかない。 「はい。何ですか先輩♪」 「佳奈...?」 「はーい!先輩♪」 「佳奈...近い...」 私が名前を呼ぶ度に佳奈は私との距離を縮めてきていた。 私達の間は数センチしかない。 「先輩♪やっぱりこっちの方が全然良いですね!」 「だから人の話を聞きなさいよ...」
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