第1章 先輩キスして下さい。

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「じゃあ...お願いしようかな」 「はいっ!」 そう言うと満面の笑みを浮かべた佳奈がとっても可愛いらしく見えた。 まるで二年前のあの頃に戻ったようだった。 自然と笑がこぼれた。 「先輩、何笑ってるんですか?」 口を尖らせてムスッとした顔を見せる。 「いやぁ変わらないなぁと思って」 「人間そんな簡単に変わりませんよ」 「そっか」 それを聞いて何だかほっとしてまた笑がこぼれた。 「変な先輩ですねぇ?」 「いいよ別に変でも」 そう言って小雪を抱えて移動しようとするが佳奈によって遮られた。 「私が運びますよ」 そう言うとひょいっと軽く小雪を背負った。 「あっ!...ありがとう」 「いえ」 こんな小さな体の何処にこんな力があるのだろうか? 何かたくましくなったなぁ そう思いながら佳奈の後をついて行った。
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