第8章 初めてのケンカ

8/21
前へ
/251ページ
次へ
「美味しくなさそう」 完全に失敗作。 焦げていない分さっきよりはましか。 食べ物には見えるし... だんだんと基準がおかしくなってきている気がする。 ピーンポーン そうこうしているうちにチャイムが鳴った。 最悪...。 「いらっしゃい...」 私はおずおずと玄関のドアを開ける。 「おじゃまします」 私とは対照的な笑顔の光がやってくる。 「ごめん!光。実は仕事が長引いちゃって晩ご飯作れてないの」 今日は外食にしませんか...? とても食べられるような物はないです。 「え?そうなんだ...」 「うん...。時間も時間だし今日は外食にしない?」 やっぱり私には料理は向かなかったみたいです。 「分かった。出かけようか」 嫌な顔一つしない光に申し訳なさがつのった。
/251ページ

最初のコメントを投稿しよう!

39人が本棚に入れています
本棚に追加