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私は急いで家に戻って、財布とスマホを入れたバッグを持って、ハナをキャリーバッグに入れて車に載せた。
毎年フィラリアの予防薬を貰いに行ってる、掛かりつけの動物病院へと車を走らせる。
慌てて受付を済ませてハナを入れたキャリーバッグを足元に置く。
「ハナ…、大丈夫? お腹痛くない? ゴメンね、気が付かなくて…」
ハナが私を見上げて、「クーン…」と鳴いた。
そんなに混んでない病院だったけど、ドクターに診察して貰うまでの待ち時間が、とてもとても長く感じた…。
「村井ハナちゃーん、診察室へどうぞー」
ナースさんの声に、ゼンマイ仕掛けの人形みたいに飛び跳ねて私は立ち上がった。
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