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宇宙人の逆襲
天女春日局は一人でプンプンと怒っていた。
彼女は魅力ある女性だが、肉感的な色気には欠けていた。
なので、巨女の豊かな胸に嫉妬しているのかもしれない。
「▼〓∋◇¢?」
巨女が不敵な笑みを浮かべた。
両拳を顔の高さに持ち上げ、十兵衛に殺気を放っている。
語らずとも十兵衛には心で理解できた。
「組み討ちで…… という事か。いいだろう」
十兵衛は三池典太を地に突き刺し、巨女に向かって歩を進めた。
まるで無人の野を行くがごとく。
巨女も歩を進めようとした時、十兵衛は素早く踏みこんだ。
あ、と巨女は動揺する。
十兵衛は機先を制し、巨女の拍子を崩したのだ。
「うおう!」
十兵衛の魂の叫び――
彼は巨女に向かって踏みこむと同時に、軽く飛び上がって左拳を打ちこんだ。
巨女は両腕を交差させて十兵衛の左拳を受け止めた。
全体重が乗り、なおかつ不意打ちにも近い一撃に巨女は顔をしかめた。
「ウリヤア!」
十兵衛は右足で足払いを放つ。
巨女は左足を払われて体勢を崩した。
その隙に十兵衛は攻めこむ。
「あああ!」
巨女の左手を取るや、十兵衛は一気に技をしかけた。
後世の柔道における一本背負い投げだ。
柔よく剛を制すを体現する芸術的な投げだ。
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