告白

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もう少し先輩の可愛らしさを思い出していたかったが、肝心な部分は大体思い出せた。 今は思い出に浸るより、先輩からのメッセージを読み解くことが重要だ。 えーと……導き出されるメッセージは 「答えはロッカーの中に。」 か。 この部室でロッカーといえば、掃除用具が入っているロッカーのことだろう。 僕ははやる鼓動を抑えてロッカーを開けた。 「パンパカパーン! 正解でーす!」 ロッカーの中には先輩が入っていた。てっきりロッカーに手紙でもあるのかと思っていたら、まさか本人が入っているとは……。 「一体いつからそこに入ってたんですか?」 呆れながら僕が問うと 「昼休みからだよ。5限目と6限目はサボタージュしてね!」 2時間以上ロッカーにいたのか、この人は。 「受験生なんだから授業は出てくださいよ、先輩」 「安心したまえ。私は見ての通り成績優秀だからね」 誇らしげに言いながら先輩はロッカーの中から出てきた。 「見事に私のメッセージを読み解けた君に、その……なんだ。君の熱い愛の告白の答えを聞かせてやりたいところだが……」 先輩はそっぽを向いてしどろもどろに話している。意外と照れ屋なのかもしれない。 「その前に! 君の探偵としての権利を行使する機会を与えたい!」 「……つまり、どういうことですか?」 「もう、にぶいなぁ! 謎解きの解説だよ!! 犯人を目の前に自分がいかにして謎を解いたか話すのが、一番やりたいところだろう!」 そういうものなのだろうか。というか先輩は犯人なのか? まぁ良い。 「ではお言葉に甘えまして謎解きを披露させてもらいます……」
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