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今日もまた真っ白なままで家を出る。
行き先は学校。
おはようの声があちこちから聞こえだす学校の近くで、私もおはよう、と声をかけられた。
「おはよう、ルイ」
彼は同じクラスの東 ルイ。
私の前の席で、今のクラスになった時に話しかけてくれた。
それからよく話すようになって、今ではクラスの中で1番仲のいい男友達だと思う。
高校3年生になって、もう随分と立つ。
冬休みが目前に迫る中、クラスの子たちは次々と進路を固めていった。
その中でまだ決まっていない私は結構焦り出している。
ピンポンパンポーン
「3年2組、紫月 ハルさん。昼食を食べ終えたら担任のところまで来てください。繰り返します……」
お昼休みの時間。
ルイと雑談をしながらお弁当を食べていると、担任に呼び出された。
「ハル、悪いことでもしたか?」
「してないからね。……どうせ進路でしょ」
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