その猫は

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なんで関西弁?! と思いつつ、 「あ、あの、なにか…」 恐る恐る近付いて話し掛けてみる。 「あんさん、うちのご主人を助けてくれへんかの」 「助ける…?」 「うちのご主人は人見知りで友達と呼べる友達がおらんのや」 とても真っ白できれいな毛並みの、とてもきれいなグリーンの瞳で、けけけ、と首元を掻く。 なんともギャップがすごいなと。 「つまりご主人と友達になってやってくれへんかの」 「へっ…?そう仰られても、ご主人様がどんな方か知りませんし」 「そらそやな。今ええか。ついといで」 門の上でう~んと伸びをし、上を器用に歩いていく。
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