白い少女と赤い少年

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 少女が森に入ってから、星が二度輝きました。そして三度目の朝、ついに少女は座り込んでしまいました。  それもその筈です。少女は食事も休息も取らず、逃げたい一心で駆けたのですから。  少女は思いました。  誰かの家で飼われるくらいなら、死んでしまった方が良いのかもしれない――と。  両親も、少女が幼い頃にどこかへ行ってしまいました。  それから少女は、衣服で髪を隠し、目立たないよう一人懸命に生きてきました。  でも、駄目でした。頑張ったのに上手く行きませんでした。  そして、最期はこれです。  悔しくて悲しくて、心細くて辛くて――負の感情ばかりが少女の胸を満たします。  それは段々積もって行って、気付けば涙になっていました。  周りは木だらけです。看板も気配もありません。  その景色を目に納めた時、少女は初めて大声で泣きました。
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