その一 婚約

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 20XX年。時代は宇宙開発が進み、火星が未来の居住区になっていく兆しを見せている。 「ほしな! 進路調査になんて書いたの?」 休み時間の高校の教室。私は友達に進路について訊かれる。 「もちろん火星の開発!」 私、新田星菜(にったほしな)もそこに携わる人間になることを夢見ている。 「やっぱり星菜は宇宙かー、でかいねー」 「規模ぱないねー」 友達のりさとゆりこが感心する。 「もう宇宙人を受け入れてる地区もあるみたいじゃん、それもぱない」 そう、今は宇宙人も何種類かが確認されていて移り住む種族も多い。時代はSFの世界を飛び越えようとしている。 「高校で彼氏できなかったら宇宙人と付き合おうかなぁ」 「ああ! めっちゃあり!」 二人が彼氏の話をし出す。 「星菜って彼氏いたっけ?」 「へ? いないよ」 りさに降られる。 「星菜相変わらず恋愛の話しないよね?」 「うーん、結婚にはちょっと興味あるけど彼氏はなんだかなーって思うんだ」
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