物語の世界

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テストの結果は、学校の廊下に張り出されていた。 50人中、28位。 それが私の結果だった。 可もなく不可もなくといったところだろう。 まるで私という人間を表したような結果だと思った。 私のこれまでの人生は至って平凡なものだった。 大きな夢がある訳でも、大富豪な訳でもない。 かといって特別貧しい訳でも、苦労をしている訳でもない。 くだらない事で笑ったり、時には小さな事で落ち込んだり…… そんな何処にでもありふれた人生を淡々と送ってきた。 何事も人並みにそこそこできるが、決して優秀な訳ではない。 目立つようなものはなく、何事にも中途半端なのだ。
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